【ネット時代を生き抜く】デジタルタトゥーの危険性と付き合い方

インターネットの普及から20年、SNSが全世界に普及して早10年以上が経とうとしています。時代が変化すれば常識も変化するというもの。先日、私もよく観ているとある配信者の方が過去の発言を基に炎上し、出演が予定されていたイベントへの参加が取りやめになるということがありました。

今回は、21世紀のネット全盛時代を生き抜くをテーマに、デジタルタトゥーについて考えてみたいと思います。

本記事の対象は特に定めていませんが、学生の方にはぜひ読んでもらえるとうれしいです。
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デジタルタトゥーとは何か

記事タイトルにもあるデジタルタトゥー。意外と耳馴染みもない言葉かもしれませんね。Wikipediaによるとこんな説明がされています。

デジタルタトゥーとは、一旦、インターネット上で公開された書き込みや個人情報などが、一度拡散してしまうと、完全に削除するのが不可能であることを、「入れ墨(タトゥー)を完全に消すことが不可能」であることに例えた比喩表現。

体への入れ墨が消せないのと同じように、ネット上に放出してしまった情報は消せない。そういうことを言いたいわけです。黒歴史という言葉がありますが、似通った言葉だと思ってもらうとわかりやすいでしょう。
初出は2013年頃のようですが、世間的にあまり広まっている言葉ではないかもしれません。ただ、知らないとまずい重要なワードです。

如何なる場合でも、ネットに出した情報は二度と消えない

長年ネットに親しんでいる方なら常識かもしれませんが、ネットに一度出してしまった情報は二度と消えることはありません。このことを念頭に置いていないで使用するインターネットは、危険しかありません。

インターネットというのは、地域の連絡掲示板以上にパブリックな存在。地域内の噂であれば、その地域を出たら興味を持つ人は少なくなり、自然とその噂は消滅してしまうでしょう。ただ、インターネットは情報の大海原。自然消滅ということはありえません。
例えば、今あなたが読んでくれているこの記事。この記事も、インターネットという大海原に公開された途端、私が如何なる処置をしようと消えることはないでしょう。月1000アクセス程度のサイトですが、どんな人が訪れているかは、サイト運営をしている私にもわからないこと。もしかしたら、全記事の魚拓を残している人もいるかもしれません。

魚拓というのは、釣りにおいて釣った魚を墨で紙に写したもの。インターネットにおいては、個人のPCに保存したデータやスクリーンショットがこれに当たる。
私はもう23歳の人間。立派な成人ですから、自分の判断でこのサイトを運営し、この記事を公開しています。ましてやYoutubeで顔出しして動画投稿だってやっています。
それに関連するリスクは百も承知。自ら理解してやっているつもりです。
ただ、この記事をご覧の方の中には、あまりそういったことに関心を持たずにインターネットを利用している人もいるのではないでしょうか。
その考え、本当に危険です。

SNSの普及で文化が変わった

以前の記事で、インターネット上における顔出しの危険性についてお話ししました。その時も触れましたが、SNSの普及に伴い、インターネットにおける様々な文化が大きく変化しました。

かつて、インターネットは匿名文化の象徴でした。ネット掲示板などが最たる例です。特に、日本国内における最大手のインターネット掲示板、5ちゃんねるは匿名での投稿がほとんどを占めています。
もちろん、その時代であっても名前を名乗って発信をする人たちはいました。コテハン(固定ハンドルネーム)というのを利用して掲示板に書き込めばいいのです。

時代はどんどん進み、やがてSNSというモノが登場します。それぞれが自らのアカウントを持ち、そのアカウントを通じて個人の発言を外部へと伝えるモノです。

SNSそのものは匿名文化をある程度引き継いだものでした。個人が本名を名乗ることなく、先ほど触れたハンドルネームという偽名を用いて発信する。非常に守られた環境です。
しかしながら、mixiやFaceBook、Twitterが一般に普及するにつれ、また、スマートフォンがどんどん普及するにつれて、写真の投稿は容易になり、動画すらも簡単に投稿できる時代が到来したのです。本名でアカウントを作る人もずいぶんも増えました。
写真や動画は素人が簡単に偽造できるものではありません。SNSの多くの写真や動画は、その投稿者が見たリアルです。

これによって、SNSの在り方は、偽名を用いたコミュニケーションツールから、リアルの延長線上にある、第二の現実へと変化していったのです。

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鍵垢だから安心?

リアルの延長線上にSNSが位置付けられた現在、鍵垢という概念も多く普及しました。正式には非公開アカウントといったほうがいいのでしょうか。

非公開アカウントというのは、アカウントの管理者が許可しない限りその中身を覗けないというもの。私自身、高校の同期だけをフォローしたTwitterの鍵垢を持っています。
ただ、鍵垢だから安心というのは本当でしょうか。そんなことはない。ネットに安心というのはありません。

鍵垢は、当然発信者が受け取り手を選んで、限られた場でのみ発信をするアカウント。自分で許可した人物にしか情報が渡らないのですから安心、そう思っていませんか?

鍵がかかった部屋であっても、一度中に入って写真や動画を撮られてしまえばもはや中の情報は筒抜け。SNSのアカウントだって同じです。
あなたが許可した人物が、本当にあなたの発信内容を外部に漏らさないかどうか、それはわかったことではない。

実際、Twitterで不幸にも炎上してしまった方が、別で所有する鍵垢でつぶやいていた内容が明るみに出てしまったことで、より炎上が加速してしまったというケースもあります。
鍵がかかっているから安全というのは、ただの幻想なわけです。

余談ですが、かつて個人ホームページが流行った時代にも、秘密のページなんていうパスワードがないとアクセスできないサイトを設置している人がいました。
そのパスワードを知っているのは、運営者が仲良くしている人だけでしょうが、何かのトラブルに乗じてそのパスワードが漏洩してしまう、そんなケースもありましたね。

学生のアカウントは特定しやすい

鍵垢の話をしましたが、鍵垢にする時点で、その人はある程度ネットの危険性を理解していると思います。

もっと問題なのは鍵がかかってないアカウント。鍵がかかっていないことが問題ではありません。
学生のアカウントというのは結構発見しやすいものです。Twitterやインスタグラムのアカウントの名前はだいたいニックネームか本名な上に、プロフィール欄には現在の在籍校が書いてあるケースがほとんど。
大学生ともなれば18歳を超えた成人ですし、気にすることもないです。ただ、こういったケースは高校生にも多々見られます。

学校名を書いておけば、同じ学校の人と繋がりやすいことは否定しません。むしろ事実でしょう。ただ、それには相応のリスクが伴うことも忘れないで頂きたい。

特にネットに詳しくない学生の場合、SNSのパスワードを忘れてしまったがために違うアカウントへ移行することも多いと思います。
元々が鍵垢ならよいでしょうが、調べてみると結構オープンなアカウントでその事例を見つけることが出来ます。これはかなり危険です。
学生時代というのは、良くも悪くも過激な発言をしてしまうことがあるでしょう。その発言、友達同士ならその場のノリで終わりますが、SNSの書き込みとなると何年、何十年と残ってしまいます。

変なことを書いていなければ問題はないですが、人のボロは案外ひょんなことから出てくるもの。こういう使わなくなってネットを漂流する過去のアカウントは、まさしくデジタルタトゥーそのもの。

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ネットは便利なツール。大事なのは使い方。

ここまで読むと、まるでSNSを使用するな!と言っているようにも感じるかと思います。本題はそうじゃない。

私は、学生こそSNSをうまく利用して、自分自身の価値観や視野を広げたほうがいいと思っています。
ネットを介することで、学校に行っているだけでは知り合うことのできない、面白い人にたくさん出会えることでしょう。一期一会という言葉があるように、全ての出会いはあなたにとって何らかの利益をもたらすはず。スマートフォンは普及しているし、こんなに便利なSNSが多種多様に溢れているのですから、利用しない手はない。

大事なのは、SNSに情報を上げる前に、一度その情報が広まった後のことを考えることです。別に「お風呂なう」とかは好きに発信したらいいと思います。

かくいう私も、よってぃーという名前でインターネットの世界を漂流して早10年以上経っています。その間にいろいろな失敗もしてきましたが、幸いにも10年間、よってぃーとして様々な方と交流することが出来ました。
ネットで知り合った方と何かを成し遂げたり、はたまたみんなで集まってオフ会をしたり、普通に学生をしていただけではこのような体験は出来なかったと思います。結果として、今、このようにブログを運営出来ているのも、よってぃーとしてずっと活動していたおかげです。

どんなツールも使い方を間違えたら身を亡ぼす凶器になります。大事なのは、正しい使い方を知ること。
情報に溢れた社会を生き抜いていきましょう。

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